妙見山ブナの森つくり キノコ観察会

 2007年10月6日 

養父市八鹿町妙見山

 

文・写真/買うとく

 

 観察会の依頼がきてから今年で3年目になりました。

 前2年は講師は私となきのこ氏、きのこどり氏の3人でしたが、今年はなきのこ氏が仕事のため二人だけとなりました。

 毎年参加人数は20人前後で大人がほとんどです。しかし、今年は秋祭りで大人が借り出されているらしく、参加者はほとんどが小学生〜中学生の元気な子供たちでした。

 観察地の妙見山は昔は天然のブナ林があったようですが、現在は杉が植林されていて山頂付近の一部にのみ天然のブナがあるようです。そのため菌根を形成するブナ科の樹木は少なく、またマツ科の樹木もほとんどありません。大型のキノコが期待できるイグチ科、テングタケ科のキノコは2年連続採取されていません。今年はどうだったかというと結論を言えば今年も採取されませんでした。例年採取されるのは腐生性の小型のキノコがほとんどです。ちょっと子供たちには物足りないかもしれません。ただし、ここのフィールドはとある食菌が大量に採取されるという大きな特徴があります。それは「ハタケシメジ」です。現在ではスーパーで売られるようになっている優秀な食菌です。なぜか大量に採取することができます。その量はダンボール2〜3箱分はあります。また傘の径が20cm級のものも採ることができます。はじめて見たときは講師一同びっくりしたものです。今年もしっかりと大量に採取することができました。こどもたちも「おーでけぇ〜」「すげ〜」と驚きの声をあげていました。

 今年もハタケシメジ以外は特筆すべきキノコはありませんでしたが、はじめてきのこを野山で見る子供たちにとっては1つのものが大量に採取されるほうが記憶に残っていいのかもしれません。ただし、危険なのは「ハタケシメジ=食べられる」ということから「キノコ=食べられる」というイメージを持たれることです。そのため、「きのこは食べないこと!」ときつく注意して観察会を終了しました。

 

採取されたキノコ

 ハタケシメジ、カレバキツネタケ、スギエダタケ、カバイロオオホウライタケ、サクラタケ、スギヒラタケ、オニタケ、キララタケ、キイボカサタケ、アカカバイロタケ、アイバシロハツ、チチタケ、カワラタケ、ホウロクタケ、ベニチャワンタケ、クチベニタケなどなど、その他sp多数。勉強不足!