日本菌学会第52回大会に参加して〜三重大学

byなきのこ

 山上車のカーナビの使用方法を探求しながら名阪国道をひた走り、三重大学につくと、早速会場内を回った。
 山上さん、室井さんは旧知の先生方といろいろ挨拶をかわしつつ懸案についての情報交換などをしていたが、私はなにぶん初参加でもあり、挨拶に会場探検とおろおろしてしまった。
 パネル展示を終えると、メインの会場であるホールで「菌類の和名について」「自然誌博物館の役割」などの講演、ディスカッションを聴く。
 早くこの学会が足並みを揃えて標準和名のデータベースを構築して欲しいと思った。

 午後は、「菌類における「種」とは何か」という講演で、「種」は存在しないという提起があった。
 やはり分類の元になる単位「種」も人為的な存在であり、真の分類と呼べるものは無く、我々の目的に応じた多種多様な分類体系が存在するのであろうという考えがより一層強くなってきた。

 夜の懇親会は、菌学会の中心的な大先生のお言葉を頂戴しつつ、次期鳥取大会の予告もあったりして、興味深かった。
 菌学といっても分野が多様で、それぞれに集まる人の顔ぶれも多様だが、分野の違いにかかわらず、どのグループにも物静かな紳士や明るく賑やかなお姉さん、切れるイケメン、人なつっこいおじさんがいるように感じた。
 二次会はそうした人が入り乱れて、酔漢の宴であったが、そんな中でも熱い菌談が交わされていた。

 2日目は卵菌などの発表があり、すぐに昼休み。あらかじめネットで調べたここ津市の名物ウナギを是非食したいとわがままを言い、三重大の先生にアクセスしやすく美味しい店を紹介してもらって(*1)、堪能することができた。幸せだ。
 午後は、菌学論文の書き方ということであったが、種の同定に必要な資料収集、論文の組み立ての流れを聴き、ため息をついたところで、そろそろ帰路に就こうということになった。

 やはり、アマチュアのキノコ活動と菌学の研究には大きな隔たりがあり、それを何とかスムーズにつなぐことが喫緊の課題ではないかと思うところである。

(*1)JR津市駅西口出たところの大観亭でうな重特上2100円也!


事務局員
会場ではこのように魅力的な事務局職員の案内があった。
アマチュア展示
アマチュア展示の中でも高レベルなキノコに関する展示
兵庫のキノコ
当会より「兵庫のキノコ」出版に関する報告を展示した
意見を申し立て
学会運営に対する意見を申し立てる会員
佐野書店
佐野書店の出張コーナー、ここにも意見を申し立てる会員の姿が・・・
2日目
2日目の大ホール発表風景