スライド映写学習会 

2007年8月26日

新長田勤労市民センター

  暑い天候にもかかわらず、機材を抱えて登場の面々、ま た、熱心な聴講生の皆様により、盛会のうちに終えることが出来ました。

 2つと同じテーマ設定は無く、見せ方もバラエティーに富んで、とても楽しく、キノコの学び方にもいろいろ示唆をもらえる内容であったと思います。

当日の内容
 まずはじめに幸徳氏より、コンパクトデジタルカメラの撮影を通じて、キノコの撮影のコツや見え方、キノコを撮影するに向いたデジタルカメラの選択のポイ ントが示されました。
 被写体が良い、被写体によらず色が良い、などの印象別に語られ、きれいな個体のヤマドリタケモドキに明るい緑の背景を持ったショットが最もお気に入りで 素晴らしいと熱く訴えかけていたのが印象的です。

 次に秋山氏よりテングタケ科のキノコをつば、つぼの状況を縦横軸にとった表で整理して説明され、数多く紛らわしいテングタケ類を学ぶ一つのわかりやすい 方法に新鮮な感心を覚えました。
 2題目のお宅の回りでの花や虫達などの写真も新鮮でした。

 その次には、山上氏が遂に修法が原検定を実施されました。100枚の写真を見ていくつ名前がわかるかという。定点観察での学習成果と記憶力を試す厳しい 試験でしたが、最後に発表されたとおり、皆さん非常に頑張っておられました。

 午後からは、関城氏が半年をかけて制作した、キノコデータベースのお披露目です。
 Accessを使用して独自アプリケーションの仕様でつくられたものですが、名称のほか、色、形、発生時期などの検索実演を通して、初心者が早くキノコ の名前を調べられるようにしたいという多くの会員ニーズに答えた発表でした。
 既に希望される会員にはデータを提供できるということです。

 次に田中氏がスライド映写機を持ち込んで、キノコ、冬虫夏草、変形菌におよぶ多数の写真を披露されました。施設ではスライド映写機をもはや廃棄して貸し 出ししていないとのことを受けてです。
 部屋を一段と暗くして投影された写真は懐かしい色輝きをしていましたが、氏の変形菌等の新しいショットが充実していました。

 そしてつぎに、いよいよ三村夫妻によるプレゼンテーションです。
 イントロはクロハツとその仲間の違いについて変色を中心に解説されましたが、本編は「三室」。
 三室高原の長い歴史を記録誌のように映し出され、キノコの写真と交錯する美しい風景やなつかしい場面が見るものの感慨を呼び起こしていました。
 特に久々に再登校された高崎氏の元気を呼び起こしたように思えます。

 次に登場の室井氏は、専門の冬虫夏草を、日本全国はもちろん海外からの標本も含めて多数解説され、いわゆる薬膳の冬虫夏草の本当の食べ方について披露さ れました。冬虫夏草の草でなく虫の部分を食べるのだそうです。

 最後の私、中嶋の出し物は今でも悔やまれますが、ビデオに音声が入っていないというアクシデントで大失敗。
 ニオイのキノコについては、匂いに注目していくつかのキノコを紹介しましたが、最後にニオイワチチタケのカレー臭の成分を実体験していただくために5つ のスパイスと乾燥ニオイワチチタケの匂いを嗅ぎ分けていただきました。

 山上氏から、検定試験の発表があり、最高84点、入会間もない人を除けばおおかたの人は半数程度を何も参考にせずにキノコの名前を正確に思い出せたとい うことで、「自信を持て」との励ましがあり、一同晴れやかにお開きとなりました。

会 の風景
幸徳氏トップバッター  より暗くしてアナログの世界を

仲睦まじく三村夫妻のプレゼン準備  熱心に聞き入る聴衆の皆様

視覚、聴覚、に加え嗅覚も

報告:中嶋