兵庫きのこ研究会

修法ヶ原定点観察会(2007.9.16)

 

雨不足を嘆いていたところ、ようやく先週2、3日降雨があり、期待をこめて参加しましたが、N代表の話では前日15日にインストラクターを務めた他会の観察会ではきのこの発生数が少なく、今日もあまり期待できないかもしれないとの挨拶。

 ま、それでも内心期するところもあり先月冬虫夏草を含め、かなりの成果のあった大竜寺方面に参加。ところが矢張りないですねぇ。私はマツオウジの幼菌一本。さっぱり。

登り坂に入り、足取りも重くなり勝ち。ところが将にそのとき、買うとくさんが薄黄白色の大型のウスキモリノカサを採取。これで一気に「今日もこれからだ」と勝手に期待感を高めると、現金なもので足取りも軽くなる。が、期待も空しく、大竜寺組はこれまで。

それにしてもウスキモリノカサを自然に生えている状態で見たのは初体験、いい勉強になりました。

空模様が怪しくなり、同定を急げということでN代表、さんじょうさん、O西さんの確かな同定評。結果的には他コース組の貢献もあり、少ないとは言いつつも、私にとっては初めて目にするヘラタケもあり、中には傘径が子供の頭ほどもある同定できない珍菌種も含め、計about 50種。

幸い怪しかった空模様も、我が会名うての雨降らしの尊氏の心配りか、賽銭の少なさで雨降りの労を厭われたかはともかく、行動中は雨にも遭わず、解散後の帰途中に慈雨。

emiちゃんおめでとうございます。

午前の冒頭N代表より、先月より参加の小学6年生emiちゃんがキノコの自由研究で青少年科学賞を受賞との紹介あり、一同祝福の拍手。

   今日も同定中のemiちゃんのしっかりしたスケッチにはほとほと感心。ホープですね。(文:五岳) 

 

 

 

 

きのこ発見!?

写真/買うとく

まずは昼食

写真/さんじょう

 

本日の成果は?!

写真/なきのこ

大物もありましたが・・・

写真/なきのこ

 

残念ながら今回も寂しい同定台でした

写真/さんじょう

 

乾燥のため悩ましいきのこが多く苦戦しました

写真/さんじょう

 

2007年9月度 修法ヶ原観察記録

天候:晴れ
参加者:25名
54種同定

 

和名

属名

科名

1

ウスヒラタケ

ヒラタケ属

ヒラタケ科

2

マツオウジ

マツオウジ属

ヒラタケ科

3

キツネタケ属の一種

キツネタケ属

キシメジ科

4

モリノカレバタケ属の一種

モリノカレバタケ属

キシメジ科

5

ワサビカレバタケ

モリノカレバタケ属

キシメジ科

6

ワサビタケ

ワサビタケ属

キシメジ科

7

ナラタケモドキ

ナラタケ属

キシメジ科

8

ウマノケタケ?

ホウライタケ属

キシメジ科

9

オリーブサカズキタケ

ヒダサカズキタケ属

キシメジ科

10

ヒメカバイロタケ

ヒメカバイロタケ属

キシメジ科

11

クロコタマゴテングタケ

テングタケ属

テングタケ科

12

クロタマゴテングタケ

テングタケ属

テングタケ科

13

コシロオニタケ

テングタケ属

テングタケ科

14

コテングタケモドキ

テングタケ属

テングタケ科

15

コトヒラシロテングタケ

テングタケ属

テングタケ科

16

シロオニタケ

テングタケ属

テングタケ科

17

ヒメコナカブリツルタケ

テングタケ属

テングタケ科

18

フクロツルタケ

テングタケ属

テングタケ科

19

ウラベニガサ属の一種

ウラベニガサ属

ウラベニガサ科

20

キツネノハナガサ

キヌカラカサタケ属

ハラタケ科

21

アカキツネガサ

シロカラカサタケ属

ハラタケ科

22

ツブカラカサタケ

シロカラカサタケ属

ハラタケ科

23

ウスキモリノカサ

ハラタケ属

ハラタケ科

24

ナカグロモリノカサ

ハラタケ属

ハラタケ科

25

ヒトヨタケ属の一種1

ヒトヨタケ属

ヒトヨタケ科

26

ヒトヨタケ属の一種2

ヒトヨタケ属

ヒトヨタケ科

27

アセタケ属の一種

アセタケ属

フウセンタケ科

28

イッポンシメジ属の一種1

イッポンシメジ属

イッポンシメジ科

29

イッポンシメジ属の一種2

イッポンシメジ属

イッポンシメジ科

30

イッポンシメジ属の一種3

イッポンシメジ属

イッポンシメジ科

31

イグチの一種

イグチ科

32

オオアワタケ(仮)

アワタケ属

イグチ科

33

ナガエノウラベニイグチ

イグチ属

イグチ科

34

アシナガイグチ

キクバナイグチ属

イグチ科

35

ニガイグチモドキ

ニガイグチ属

イグチ科

36

ベニイグチ

ベニイグチ属

イグチ科

37

ケショウハツ

ベニタケ属

ベニタケ科

38

ドクベニダマシ

ベニタケ属

ベニタケ科

39

ニオイコベニタケ

ベニタケ属

ベニタケ科

40

アンズタケ属の一種1

アンズタケ属

アンズタケ科

41

アンズタケ属の一種2

アンズタケ属

アンズタケ科

42

ベニウスタケ

アンズタケ属

アンズタケ科

43

フサヒメホウキタケ

フサヒメホウキタケ属

フサヒメホウキタケ科

44

ハカワラタケ(シロハカワラタケ)

シハイタケ属

サルノコシカケ科

45

カワラタケ

シロアミタケ属

サルノコシカケ科

46

ツガサルノコシカケ

ツガサルノコシカケ属

サルノコシカケ科

47

ウチワタケ

ツヤウチワタケ属

サルノコシカケ科

48

ヒトクチタケ

ヒトクチタケ属

サルノコシカケ科

49

ツチグリ

ツチグリ属

ツチグリ科

50

ホコリタケ属の一種

ホコリタケ属

ホコリタケ科

51

ショウロ属の一種

ショウロ属

ショウロ科

52

アラゲキクラゲ

キクラゲ属

キクラゲ科

53

ニセキンカクアカビョウタケ

ディケファロスポラ属

キンカクキン科

54

ヘラタケ

ヘラタケ属

ホテイタケ科

 

 

 

 

5 ワサビカレバタケ Gymnopus peronatus (Bolton) Antonín, Halling & Noordel.          同定/山上
 
裏の黄色みが弱く、辛みも弱い(幼菌)

19 ウラベニガサ属の一種 Pluteus sp.                                    同定/山上
 
現地での同定はウラベニガサ属orイッポンシメジ属であったが検鏡結果からウラベニガサ属となる。傘表皮が毛羽立ち、傘上表皮菌糸は束状で、長さ100μm・基部で太さ25μmに達する。

20 キツネノハナガサ Leucocoprinus fragilissimus (Berk. & M.A. Curtis) Pat.
 
この日最も林内でよく見かけた。 

25 ヒトヨタケ属の一種1 Coprinus sp.                                     同定/中嶋
 柄、傘にササクレは無く、やや青味がある(既に溶けかけている)。

26 ヒトヨタケ属の一種2 Coprinus sp.                                     同定/山上
 
サンプル紛失の為検鏡できず。コツブヒメヒガサヒトヨタケ or ヒメヒガサヒトヨタケ と思われる。

27 アセタケ属の一種 Inocybe terrigena (Fr.) Kuyp.                           同定/大西

29 イッポンシメジ属の一種2 Entoloma sp.                                  同定/山上
 
アオエノモミウラモドキ亜属の一種。ヒメコンイロイッポンシメジ?。コケ上に発生。少なくともコキイロウラベニタケではない

30 イッポンシメジ属の一種3 Entoloma sp.                                  同定/山上
 
胞子は六角形で、弱いくの字型に折れ曲がりクチバシ状突起あり。10×7.5μm程度

39 ニオイコベニタケ Russula bella Hongo                                  同定/中嶋
 但し匂いが弱い(ほとんどわからない)

40 アンズタケ属の一種1 Cantharellus sp.                                  同定/山上
 傘の径525mm。広義のヒナアンズタケとすべきか?

41 アンズタケ属の一種2 Cantharellus sp.                                  同定/山上
 
広義のアンズタケ。

47 ウチワタケ Microporus affinis (Blume & T. Nees) Kuntze 
 
環紋に個体差有り。色合いもコントラストに個体差あり。

49 ツチグリ Astraeus hygrometricus var. hygrometricus (Pers.) Morgan              同定/中嶋
 
採取された個体は幼菌のみで開いたものは無い。

50 ホコリタケ属の一種 Lycoperdon sp.                                    同定/中嶋
 
小型。濃いめの表皮でトゲ、イボ、粉がほとんどない。球形でなくいびつ。無性基部はほとんど目立たず、根元に菌糸束あり。胞子は油浸で検鏡するも棘・瘤共に見当たらなかった。

51 ショウロ属の一種 Rhizopogon sp.                                     同定/山上
 
オオショウロ?。現地での観察時は赤変が認められなかったが、持ち帰っての観察において赤変が見られた。外皮の厚さ、胞子サイズではオオショウロに一致する。

 

4 モリノカレバタケ属の一種

写真/さんじょう

 

9 オリーブサカズキタケ

写真/さんじょう

 

19 ウラベニガサ属の一種

写真/さんじょう

 

21 アカキツネガサ

写真/なきのこ

 

 

 

22 ツブカラカラサタケ

写真/さんじょう

 

30 イッポンシメジ属の一種3

写真/さんじょう

49 ツチグリの幼菌

写真/買うとく

54 ヘラタケ

写真/なきのこ

 

 

作成 買うとく